GEWELとわたし(佐藤彩有里)

NPO法人GEWELは2003年の設立以降、ダイバーシティ&インクルージョンを中心に、多くのひとに影響を与えてきました。GEWELと関わったことをきっかけに、新しい何かを起こしてきた「コトおこし」の例を紹介していきます。

File16:佐藤彩有里(サトウサユリ)

GEWEL正会員/バルーン・コンサルティング代表/
人事・キャリアコンサルタント/A/CRA/FT ASIA事務局

 

Q: あなたを掛け算で表現すると?
越境 x つなげる x インスピレーション

大分生まれ、鹿児島・福島育ち、東京在住。大学院修了後、人事や研修企画などを経験して独立しました。モットーは「人財の『もったいない』をなくす」です。東京を中心に日本全国で人事コンサルティング、研修、コーチング、キャリア面談などを通して個人と組織の健康的な成長を支援しています。
小さい頃から好奇心の強い性格で、「これだ」と思ったことには素直に突き進みます。自分の所属や専門にかかわらず学際的な勉強や交流を好み、振り返るといつも「越境」してきたような気がします。まだ出会っていない知識や人をつなぎ、分断をなくして新しいものをつくっていくことが自分のミッションだと感じており、知らない分野に飛び込んで「出会う」ことが何よりの喜びです。自分自身がそのような傾向を持っているからか、個人の方へのキャリア支援をする中でも<他業界や海外への転職><正規雇用への挑戦><フリーランサーへの転身><起業>などのご相談を受けることがが多く、キャリア支援においても可能性を描きながらアイディアやインスピレーションを現実に着地させていくプロセスが好きです。

 

Q: GEWEL との出会い
ご縁によるシナジー

前代表理事の村松邦子さんが理事に就任された際に活動に誘っていただいたのがGEWELとの最初の出会いです。大学院で国家レベルでのInclusionに関する研究に携わっていたこともあり、D&Iは常に自分の根本にありました。
GEWELの正会員になってからまだ数年ですが、貢献の幅はまだまだ狭いものの様々なチャンスをいただいています。NPO二枚目の名刺さんとのプロジェクトでプロボノの方たちと共にGEWELのキーメッセージをつくったり、オランダのD&Iに関する交流会でのスピーカー、企業への活動分野では、女性リーダー育成・キャリア開発・D&Iに関する研修を数回実施しました。
GEWELで活動していて良かったなと思うことは、尊重・尊敬しあえるコミュニティがあること、そして経験豊かな理事や会員たちが「つなげる」ことに重きを置き、活動に関わる人同士の知見や人脈にシナジーを生み出していることです。私自身もその恩恵を受けて様々な方と知り合うことができました。少しずつ自分もハブとなり、恩返しをしていきたいと考えています。

 

Q. 具体的な転機やその後に訪れた変化は?
大震災+渡蘭

いろんなことが人とのご縁から始まっており、常に転機を経験しているように感じているのですが、大きな転機を挙げるとすれば、一つは東日本大震災です。いろいろな混乱の中で、私だけでなく多くの人が「自分にとって何が大切なのか」に気づくきっかけになった出来事だったと思います。これを機に「したいことのうち、できること」には早めに挑戦しようと思うに至り、会社員を辞めて独立する道を選びました。多拠点からのスピーディーで柔軟な働き方が必要だと感じてオンラインでの仕事(面談や研修、打ち合わせなど)を積極的に取り入れているのも震災の経験が大きいと思います。
もう一つは2015年に初めてオランダを訪れたことです。それまでも気になっていた国だったのですが、実際に行ってみて一目惚れしました。政治や国民の成熟度、(人類を超える)多様性への寛容度と社会正義に対する行動、人と社会の健康度など、いろいろな観点で学ぶことが多く、住んでみたい理想の国だと思いました。そこから1年に3度ほど訪れるようになり、少しずつ現地に友人や知人も増え、オランダに関するレクチャーや、現地施設を訪問したい方のアテンドをお願いされることもでてきました。このような活動が今後どこに繋がっていくかはまだわかりませんが、ご縁を大切にしながら少しずつ進められたらと考えています。

 

Q. 今どんなコトを起こしていますか?
依存症に関する取り組み

2016年より、認知行動療法を用いた依存症回復支援アプローチの一つであるCRA(Community Reinforcement Approach:コミュニティ強化アプローチ)と、それを応用した家族支援アプローチのCRAFT(Community Reinforcement and Famiy Training:コミュニティ強化と家族トレーニング)を日本に普及させる取り組みに関わっています。この数年間で公認ワークショップやオンラインでのSV (スーパービジョン)を開いて少しずつ仲間を増やし、A/CRA/FT ASIA という団体とそのHPを立ち上げ、キックオフイベントを実施し、公認セラピストを養成する準備までようやくこぎつけました。2018年より厚生労働省傘下の国立障害者リハビリテーションセンターが主催する家族介入に関する実地研修で講師の一人として登壇し、CRAFTの概要について説明しています。
大変なこともありますが、通訳など、これまでに取り組んだことがなかったことに挑戦する機会にも恵まれ、一人では到底できなかったことを専門家や仲間たちと成し遂げる喜びを味わっています。

 

Q. これから起こしたいコトは?
発信

オランダのことをもっと理解するために語学を勉強し、近い将来オランダにも拠点が持てたら素敵だなと思います。また、GEWELでオランダのD&Iついて話す機会をもらったことで自分の体験や経験をまとめておき共有することの大切さを痛感しました。少しずつ発信する作業にも力を入れていきたいと思っています。偶然にも最近いくつかの媒体にご縁をいただき、働くことや人間関係にまつわる投稿をする機会に恵まれましたので、実践しながらライティングのスキルを磨けたらと考えています。

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