ワーキングマザーが小1の壁を突破する!(1)

学校行事の壁。運動会に遠足に、みんな楽しいって本当?

 

はじめに GEWEL小1の壁プロジェクトとは?

ワーキングマザーに立ちはだかる小1の壁。もともとは保育園で丸抱えにしてもらっていた子供の世話を学童保育でしてもらおうにも、学童に空きがない、学童に入れたとしても保育園よりお迎え時間が早くて仕事に影響することなどから「小1の壁」と言われたものです。が、実のところ、小1生活は「壁の連続」。イベントごとに壁がある、といってもいいかもしれません。

そこで、みんなで一緒にドミノ倒しみたいに壁を取り払ってしまおう、ちょっとしたお役立ちマニュアルをたくさん共有して、「小1の壁なんかこわくない」と思うワーキングマザーを一人でも増やそう、という企画です。

連休明け、お子さんもお母さんもお元気ですか?

お子さんが入学して、デジタル化の進んでいない学校にびっくりしたり、持ち物の多さにへきえきしたりしながらも、連休があけると親子ともに少しだけ学校に慣れた、というご家庭も多いのではないでしょうか。慣れた生活リズムに変化があると、親子ともにしんどいものですが、「運動会」「遠足」というと、時間割にも変更があったり、また新しく必要になる持ち物の準備で追われたり、またあわただしく、体調を崩すお子さんが出る頃かと思います。遠足ののりもの酔いが恐怖、というご家庭もあるでしょう。

特に、秋ではなく春~夏に開催されることが多くなった運動会前後のこの時期、多くの悩みが聞かれます。「うちの子、足が遅い」「動作が遅くて集団の演技についていけない」「運動会をきっかけにお友達に馬鹿にされてしまったらしくて、泣いて帰ってきた」いろんなことがあります。運動会でも、遠足でも共通して言えることは、子供たちの人間関係に変化が起こりやすい、ということです。お友達とのトラブル、仲良しグループの結成も解体もあるでしょう。

 

行事はしんどい

遠足のイラスト「お出かけしている子供達」

そんな中で、ワーキングマザーの皆さんが心を痛めるのは

・集団生活にあったしつけ・よい生活習慣を保育園の時に教えてあげられなかった
・職場からすぐに子供のフォローができない

ということが多いようです。習い事もさせてあげる余裕がなかった、といったこともありますね。

そんな中で、勉強以上に我が子の幼さだったり、できないことに目が行きがちになったりして、とても憂鬱になっている、なんていうことがあるかもしれません。特に最近の新入生の対応は学校側も大変丁寧です。なので、日ごろから子供の様子が連絡帳で入ってきて、これは放っておきたくない、と思うのに、仕事が忙しくて歯がゆい、というお母さんもいらっしゃることでしょう。「今まで放っておいたことに罪悪感をもつ」こともあるかもしれませんね。

 

頭のスイッチを切り替える 学校や周囲との付き合いを考えるモードへ

行事がしんどい、その原因について、考えてみると、「周囲の人間関係に子供も親も翻弄される」ことが心に重くのしかかることが大きいと思います。特に学校との程よい関係を模索する時期がこの行事の時期である、と思うと少し整理がつきますね。保育園時代にもどって、子育てをやり直すことはどんなお母さんにとっても無理です。また、周囲の環境も変わっていて、なかでも子供の周りの人間関係がガラッとかわるのが入学の時期だととらえなおすと、整理がついて楽になるかもしれません。

 

そして、行事のしんどさを感じるならば、行事をきっかけに、人間関係の変化への対応を迫られていることが親子ともに自覚できた、ということです。進歩ですよね。ついでに、「~ちゃん、どうしてこれできないの?」から「~ちゃんも大変よね!こんなに変化が起こってるなんて」にママも変わったほうが楽ですね。

ところで、変化にうまく対応するために、カギを握るのが「担任の先生」「ほかのお子さんのお母さん」との関係かと思います。

 

担任の先生とワーママ 良い関係を築くには?

三者面談のイラスト

小学1年生の特徴は、良くも悪くも他の学年と比べて、個性的なところです。発育状況も相当にバラバラです。「このトラブルは、うちだけ?」いえ、先生には覚えがたくさんあります。個性的なこの学年を仕切る先生方は、とりわけ「実力を認められている」先生が多かったりします。1年生が巻き起こす騒動は、働くお母さんからすると「たまらない!」ですが、先生にしてみれば「想定内」です。ワーママにしてみれば、学校に密接に連絡をとることが心理的な壁になることも多いものですが、なにか我が子におきていたら、「先生とはお近づきになるチャンス」くらいに思って、ゆっくりお話しできそうな時間をお聞きしてみましょう。

連絡帳・電話連絡・面談。そうしたチャンスに自分の思っていることを率直に先生にお話しすることは大問題ではありません。先生からの「ご忠告」を構えてとらえる必要もありません。「自分の子供がどうもほかのお子さんとうまくいっていないみたい」「いじめられているように思う」「発育が遅いんじゃないか」先生から見てどうなのか、ご意見を聞いてみましょう。率直にお話しいただけます。行事は、先生にとっては子供の観察の幅が広がるときでもあります。日々の騒動の対応から、その場にいるお子さん特有の問題点まで、先生にも「あれ?」「おや」と思うことが行事の前後にはたくさん起こってくるとのことです。億劫がらず、「ぜひ専門家のご意見を伺いたい」と担任の先生に話してみましょう。

 

おともだちと我が子の関係

友達のイラスト「男・肩組み」

保育園が近所で、保育園からのお友達がまだ一緒、というときにはまだお母さんにとって見通しが立てやすいですが、これだけ保育園不足では、「ぼっちワーママ」も1年生の1学期では多くおられることでしょう。情報が入りにくい、どうやってトラブルを回避するか、まだよくは見えていない、ということに悩むお母さんもいます。しかし、1年生の1学期の人間関係は、言うまでもないですが、「流動的」です。おともだち、といってもすぐにけんかになって、気が付けば6年間お互いに疎遠だった、などということも起こります。

対おともだちトラブルでも口喧嘩や、ものの貸し借りの小さな間違いなどは、「起こるもの」と思って、次に親御さんに会った時に適切なコミュニケーションをとればいい、くらいにゆったりと構えられるといいですね。

ただ、おともだちトラブルの中で、我が子が暴力行為や、重要な持ち物に関するトラブルの「加害者」になった場合は、できるだけ急いで担任の先生と話し合い、対応を決めることが鉄則です。学級崩壊や、発達障害を当該お子さんのために早期に見つける必要性から、「乱暴なお子さん」の親御さんに対する先生や保護者の目は年々厳しくなっています。「学級崩壊」の首謀者、などと言われるケースもあるようで、「やんちゃな子供」がかつてほどおおらかに学校から受け入れられていない事実があります。そんな中でも、次のトラブルを防止しようと親御さんが動いた、動かなかった、という事実は、お子さんの状態を問わず、その後のお互いの信頼関係に影響を及ぼす可能性があります。また、我が子の発達不安を事前に感じておられる親御さんは、もしもお友達とトラブルになった場合、どのように解決していくのか。担任の先生はどのような考えを持っているのか。親としてはどうして欲しいのか。のすり合わせを事前に行っておくと安心ですね。

 

パパの出番でもあります

授業参観へ向かう保護者のイラスト

子供のトラブル時はパパをできるだけ巻き込んでください。今の教育環境は、祖父母や近所に頼りにくい分、よりパパの出番を必要としています。ここぞという相談事はパパから学校へ連絡しても良いと思います。就学期またはそれ以前からの父親不在問題の先送りの結果、進路選定や重要な教育方針の大きな夫婦間での衝突・家庭内分裂につながることもあります。こうした食い違いが、子供の心に与える影響も考慮に入れておきたいものです。

 

行事の壁対応まとめ

上に見たように、小1の「行事の壁」も仕事へのアプローチと同じような考え方で対応が可能です。本質を見極め、人を巻き込んで客観性を担保し、対応に優先順位を決めて動く。自分だけで抱え込まず、人に問題を手放してみることを心掛ける。そんな手順であれば、皆さん慣れたものでしょう。

話をする会社員のイラストそして、職場のほかの一年生ママとの連帯もおすすめするところです。ワーキングマザーは学校関係では「緊張」、職場では「子供とちがって大人の世界は合理的だから気が楽」というタイプの方も少なくありませんね。職場でもほかのワーキングマザーがどうしているか、ちょっと聞いてみましょう。若干の幅はあるものの、自分ひとりで悩んでいるのではない、ということが実感でき、孤独感もなくなるのではないでしょうか。

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