GEWEL
OPEN HOUSE 2007 Vol.3
「『内なる声』を聴き行動する」それがリーダーシップ
=野田智義氏をお迎えしてオープンハウス開催=
NPO法人 アイ・エス・エル 理事長
11月28日(メリルリンチ日本証券株式会社6Fセミナールーム)
GEWELは11月28日、メリルリンチ証券のセミナーハウスをお借りして、恒例のオープンハウスを開催しました。今回お迎えしたのは、仏インシアード経営大学院助教授などを経て、企業や非営利組織の中堅幹部へのリーダーシップ教育を手掛けるNPO法人 アイ・エス・エル(東京都千代田区、 www.isl.gr.jp ) を設立、理事長を務める野田智義氏。「自分にとってのリーダーシップとは」をテーマに講演して下さいました。
講師プロフィール
野田 智義氏
東京大学法学部卒。 83年日本興業銀行入行。88年渡米。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院MBA。興銀退職後、ハーバード大学で経営学博士号取得。
ハーバード大学ビジネススクール研究員、ロンドン大学ビジネススクール助教授、97年よりインシアード経営大学院助教授(フランス、シンガポール)、スカンジナビア国際経営大学院(デンマーク)兼任教授を歴任。
2001年7月、小林陽太郎・富士ゼロックス会長(当時)をはじめとする企業トップ、大学教授、経営コンサルタント、同年代の仲間120人あまりの協力により、NPO法人としてISLを設立し、理事長に就任。
ISL ホームページ http://www.isl.gr.jp
リーダーシップはすべての人に与えられている
変革と創造の時代を迎え、リーダーシップの重要性が改めて叫ばれています。過去や常識にとらわれずに、白いキャンパスに明日を描き、その実現に向けて周囲に働きかけ、巻き込み、成し遂げる。組織がその存在意義を社会に問い、持続的に成長を遂げていく上で、リーダーシップは不可欠です。
とはいえ、私たち日本人の多くにとって、リーダーシップは果たして身近なものでしょうか。リーダーシップに対してはむしろ、自分には縁がないと思っている人が多いように見受けられます。しかし、野田さんはリーダーシップとは一部の人たちに限られたテーマでは決してなく、「すべての人に与えられたもの」であると説きます。
野田さんは、米公民権運動の指導者であるキング牧師や、インドで貧者の救済に生涯を捧げたマザー・テレサの映像を交えながら、リーダーシップの本質を分かりやすく伝えてくれます。2人に共通するのは、最初から凄いリーダーではなかったということ。 2人は、黒人差別や貧困が放置される社会に対して、それぞれ「何かおかしい」と感じて行動したというのです。
「何かおかしい」というのは、その人にしか感じられないものです。野田さんはこれを「内なる声」と表現し、 リーダーシップとは「『内なる声』を聴きながら、自分として生きようと決めることから始まる」と主張します。
野田さんのリーダーシップの考え方でユニークなのは、リーダーシップを「旅」になぞらえている点です。リーダーシップと言うと、私たちはとかく「他人をリードすること」と捉えがちです。しかし、野田さんは「リーダーシップとは、自分をリードする(lead the self)旅」だと定義づけます。さらに「自分の夢をより大きな文脈で実現させるには、リーダーはある時点で『利己』から『利他』に変わらなければならない」と言います。
山積する社会問題を前に、私たちの多くが何となくながらも「何かおかしい」と感じているのではないでしょうか。だとすれば、あとは行動あるのみ。野田さんのお話を伺いながら、それぞれの立場でリーダーシップの旅を始める人を増やすことが、日本を変える唯一の方策ではないかという思いを新たにした次第でした。
(木村麻紀)
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