二枚目の名刺「NPOサポートプロジェクト」最終レポート

GEWEL賛助会員 宮田祐子

特定非営利法人二枚目の名刺が主催されている「NPOサポートプロジェクト」のパートナー団体として、10月から3か月に渡って参画いたしました。NPOとの協業を通じた社会の変化と、人(自分)の変化を同時に生み出すという目的の通り、これまでにない成果物が創出されると共に、プロジェクトメンバー一人ひとりの心境に、気づきと変化をもたらす、素晴らしい機会となりました。

12月10日は、3か月間の最終報告会。前半は、プロジェクト報告です。
GEWELチームは、成果物の動画「Diversity & Inclusion?」の上映と併せてメンバー各自がプロジェクト参加前後の思いを語ってくださいました。
*動画製作に至るまでの経緯は、下記に記載

そして、後半はフィードバックセッション。3か月間の自分自身の気持ちの変化を線グラフで描いたり、メンバー同士がお互いに、ポジティブ&スパイシーなフィードバックをし合う事を通して、これまでの取り組みを意味づけ、多様性をより深く知る時間になったようです。
最後にプロジェクトコーディネータの松井さんから、「社会に自分ならではの役割を作るためには、自分の価値観やモノの見方を相対化していく経験が必要」との示唆と、「このプロジェクトを通じて灯された火が、これからも風化せず続くように願っています」とのメッセージを頂きました。

私達GEWELにとっては、働く個人が「D&Iは自分ゴトである」という受け止め方ができる言葉や目線を獲得する、貴重な機会となった3か月間でした。

1.プロジェクトメンバーによる、動画製作プロセスの紹介

≪動画作成に至った経緯≫
GEWELでは、主に企業向けのダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の理解促進セミナーやリーダー研修など、実現に向けた支援を行う中で、D&Iが本質的に理解されているのか(響いているのか)、組織で働いている一人ひとりに「自分」ゴトとして捉えられているか、といった課題認識があった。

プロジェクトメンバー側も、自分たちが見聞きしている「D&I」のテーマは限定的で、なかなか自分ゴトとして捉えにくいという意見が圧倒的多数だった。

そこでプロジェクトのターゲットは、自分や自分の周りの人たちとし、より多くの人に働きかけることが出来るツールとして、SNS利用なども見据え、映像コンテンツを作ることに決定。ターゲットをあえて絞らないこととした。

≪動画イメージの検討≫
自分たちのD&I体験(※)を語り合う中で、みんなそれぞれの人生において、成長に伴い、人との違いで生き難さを感じたり、同調圧力を感じた経験が共通してあることに気付き『D&I』は『自分ゴト』である」との確信を持った。
(※)自分が人との違いを感じた(Diversity)、その違いを受け入れてもらえた(inclution)経験

見終わった後に、他の人と自分のD&I体験を語り合いたくなる、自分は自分でいいんだ、と思えるような動画にしようという意見でまとまった。

≪具体的なストーリーの検討≫
個々にD&Iを感じた具体的なシーンを絵や文字に起こし、特に共感度の高いシーンを選んで、メッセージとストーリーを作成した。見る人を選ばないよう、表現手法は絵と言葉でシンプルに押さえた。

≪更に…≫
「自分ゴト」について議論をしている中で、個人の自律(自分を知ること、大事にすること)がD&Iの前提としてあることに気付く。その気付きのプロセスをチャートに起こし、個人のD&Iのステップを可視化した。

2.プロジェクトメンバー所感

ニックネーム:ぶんぶん

今回の活動を通じて印象に残ったことは「みんなのモチベーションがあがった瞬間=”自分の強み””自分にとってのあたりまえ”がチームに貢献できると分かった瞬間」だったということ。D&Iが身近なものであることを体感しました。本プロジェクトの参加動機は、自分のキャリアで悩んでいたときに、Eテレの特番で参加者の方が劇的に変化しているのを見て、プロジェクトに参加した後の自分がどう変わっているかを見たかったからなのですが、結果として「今」に対する視点がガラリと変わり「今」自分がいる環境や人にコミットできるようになったということが大きな変化でした。
1枚目の名刺のチームでも「メンバーの多様性を見る」「強みを活かす」ことを
実践し良いチーム作りに貢献したいと思い、今日職場のメンバーに報告&宣言をしてきました本活動での体感を忘れず頑張っていきたいと思います。

ニックネーム:こっしー
ダイバーシティ&“インクルージョン”という言葉は知らず、ダイバーシティについてもあまり身近に感じられてはいなかった。企業で女性活躍などに取り組む前に、能力を発揮できる環境や仕組みをつくることが重要だと考えていた。しかし、D&Iが、まさに多様な個人のコラボで新たな 価値や変化を生み出すことだと知り、その前提になるのが自立・自律ということに納得した。このプロジェクト自体が、まさにD&Iで、実際にメンバー全員の力で、新たな価値を生み出したと思うし、活動プロセスで自分自身に腹落ちするまで体感できた。

ニックネーム:はらぼう
今まで関わり合いの無かった人たちが、同じ目的のために集まり、ゴールを見つけ課題を克服し、成果物を出すという過程がD&Iのテーマの中で体験できたことは財産です。正直全ての人を受け入れるという言葉が自分の中でも疑問でしたが、受け止めるという議論をしたときにすごく旨の中がスッとしました。
人はそれぞれの違いがある中で、社内、社外でも全て受け入れてゴールを共有することの難しさを感じていました。
ただ、同じゴールを確認できてさえいれば、個人を尊重し受け入れたり、受け止めたりしながらよりよいゴールをみんなで作っていく事が大切なんだなぁと。ポジションや、キャリア、年齢や性別に関係なくいいものは良い。
そう思って議論することが大切だと改めて実感です。そのような風土は実業務でもあると思っていましたが、実際はもっと深い感じかたをしないといけなかったと思い日々の中でも使えています。

ニックネーム:うめちゃん
“Diversity”は国の押し付けで会社や自治体もやらされている活動だと思っていた。
特に女性参画やLGBTの問題を扱うイメージが強く、今まで女性として 差別を感じたこともなかったので、そうことで不平等を感じている人は大変だなぁと思っている程度だったが、目に見えない違いにも気が付く必要があると教わった。
また、違いを受け入れるためには、自分を理解し、芯を通すことが重要であること、
“Diversity & Inclusion”は、自立・自律した個々人が集まって、いろんな違いを認識し、
昇華させていく泥くさいことだとも思った。そして、私が女性としての差別を受けずにキャリアを積めるのは、先輩の女性が頑張って勝ち取った結果であり、心から感謝するようになった。

ニックネーム:なおなお
普段、会社の中で”会社人”として過ごしていていますが、今回のPJでは、職種も職場も年齢も違う環境の社会人や、NPOの人たちとの出合いから”社会人”に一歩足を踏み出せたように感じ嬉しい気持ちがでいっぱいです。
また、今回の社会問題のテーマであるD&Iについてそれぞれの”想い”を真剣にぶつけ合い、融和し、沸いてきたパワーから社会への提案ができるような〝モノ”が産まれたことをとても嬉しく感じています。
何事も躊躇せず、飛び込んでやってみる!きっと人は見ていて協力してくれる。やればなにかしら新しいものや変化が産まれる。というイメージを感じました。
これからも気になったことがあったら躊躇せずに深呼吸して飛び込んで行こうと思います。

ニックネーム:みっちゃん
会社で「女性活躍推進」「LGBT」の取り組みがあるので、理解しているつもりだったし、自分でさえ理解している事だから、他の人ももちろん理解してるでしょという認識だった。
しかし、プロジェクト会議を通して、「自分らしく」ある事が自分のテーマであり、回を重ねる度に自信が持てるようになっていくのを感じた。自身も含め「受け入れる」メンバーが多いと活性しシナジーが生まれる事を肌で感じる機会だった。

3.GEWLEメンバー所感

正会員 佐藤彩有里

今回プロジェクトに関わるにあたり、「どんな二枚目メンバーと出会えるのだろう?」「どんなことが起こるのだろう?」という期待と楽しみが多くあり、最後まで楽しい時間を過ごすことができました。
普段D&Iについては、学ぶ立場や講師として話す立場になることが多いのですが、 そういった場所で出会う方たちとは違う、今回のメンバー たちからの「そうは言ってもさ」という本音トークに はハッとさせられることがあり、D&Iに長年関わっているからこそ見えていなかった視点に気づくことが 多くありました。 また、ディスカッションの中でGEWELメンバーの意見を聞くこともあり、 このプロジェクト期間の全体を通して自分の中のD&I観を改めて整理する。チャンスにもなりました。

課題提供側NPOとして、どのようなスタンスでどれぐらいの距離感でいるのがベターか?ということについては 常に試行錯誤していたような気がしますし、「相手が動きやすいようにいる」ということの奥深さについて、新たな課題をもらうこともできました。
二枚目メンバーの人材開発ということにとどまらず、私たちのようなNPO側に対しても、成果物だけではない多くのメリットをもたらす貴重な機会だったと思いますし、参加できたことに大変感謝しています。
メンバーが作ったコンセプトや動画をどのように活用していくか?

ここからは私たちGEWELが、この課題を引き継いで推進していくことになります。
今後もますます。D&Iの推進に力を入れていきたいと思いますので、皆様の応援よろしくお願いします!

正会員 宮田祐子
D&Iを推進する立場で様々な組織に関わることが多いのですが、理解が深まるにつれ、私自身の中にある無意識の偏見に出会い続ける旅をしているような気がして辛くなることがあります。また、D&Iは人事主導で進めるだけではうまくいかないという話をよく耳にします。

今回、多様な背景を持つ二枚目の名刺メンバーのみなさんとご一緒したことで、個人とチームのD&Iが推進されていくプロセスを目の当たりにしました。
一人一人が、自分自身の生き方や働き方、周囲の人との関わり方を問い直し始め、チームで、率直な疑問や違和感を共有し、言葉を持ち寄り、個性を認め合いながらD&Iを表現し始めていく姿や表情は、自然体なのにとても凛とした魅力にあふれていて、D&I社会が暮らしにどんな豊かさをもたらすのかを垣間見たような気がしました。同時に「人事主導だけでは組織のD&Iが進まない理由」もそこにみたような気がします。

「違いを受け入れる必要はなく、受け止めるだけでいい」という代表理事の言葉に
安心したメンバーが多かったことも、とても印象的でした。チームメンバーを信頼しながらも、「理解したふり」に陥っていないかどうかを丁寧に観察し変化に伴う不安や懸念を丹念に適切にケアするD&Iリーダーの存在・振る舞い方がチーム内に安心感を育み、プロジェクト内での他者との関わりを形作っていたように思います。

多様性は「価値」も「不安」も生みだしますが、「違いから生まれる価値」を信頼しあうことが、D&Iを推進するエネルギーを創り、「違いから生まれる懸念」を阻止しようとすることがD&Iを停滞させる、そんな実感を得た3か月間のプロジェクトでした。

D&Iを理解できたとしても、それを発揮できる場とそうでない場があるのが現実ですし、無意識の偏見で人を傷つけたり、傷つけられたりすることがなくなりはしないと思いますが、そんな社会や自分も受け止めながら、D&I推進に関わっていこうと考えています。

理事 荒金雅子
現在では、ダイバーシティという言葉は本当にいろいろなところで聞かれるようになり身近な言葉になりました。 一方で、多様な人を尊重し活かすというインクルージョンはなかなか浸透せず、人々の意識や価値観も本当に 多様化するなか、ただ一つのやり方ではなかなか届かないとうことを痛感していました。 加えて、D&Iについて自分自身の知識や経験が深まるほどにその伝え方に難しさを感じてもいました。

そのような中で、今回二枚目の名刺の皆さんと一緒にインクルージョンについて
考える機会を得ることが出来本当に感謝しています。
皆さんとの会話を通して当たり前のコトに気づかされたり「正しさの押しつけ」や
「上から目線」の教えたがりの自分がいることに冷や汗をかいたり、刺激的な日々でした。

何よりも、皆さんが自分と向き合い、自分の思いから紡ぎ出した言葉の一つ一つがステキで、すてがたいものばかりでした。 インクルージョンって、難しいコトじゃない。でも大事なコト。
そんなメッセージがシンプルな言葉と暖かいイラストとステキな音楽が一体となった動画は、本当に見る人の心に届くパワーがありました。

このステキな動画をたくさんの人達に見て欲しいと思っています。
2018年一番心に残った動画になるよう広めていきたい。これは終わりでなく、インクルージョンを一緒に体現していく始まりの一歩だと思っております。

NPO法人GEWELは
二名目の名刺「NPOサポートプロジェクト」にパートナー団体参画しております。
http://www.gewel.org/2017/09/01/report20170901/

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